先週の下落相場を振り返る
バンガード五郎です。
先週の金融市場は米国の金利上昇を嫌気して、世界的な株安となりました。週末には金利の上昇が一服し、反発して落ち着きを取り戻したかのように見えますが、個人的にはまだまだ調整する場面が続くのではないかと考えています。
さて、それでは先週のS&P500指数のおさらいをしましょう。
S&P500種 業種別パフォーマンス
先週の5営業日では、全てのセクターがマイナスで終わっています。そして当然のことながら、S&P500指数も-4.10%となっております。
ここで抑えたいポイントは
- ディフェンシブセクターの下落率が小さかった(特に生活必需品・公共事業)
- 年初来プラスのセクターは5/11セクターのみ
- S&P500の年初来は+3.5%まで下落
米国の経済は堅調ですが、景気減退への懸念が広がると株価への影響も出ます。逆にこのまま好調を維持しても金利上昇を意識して上値が重い展開となるのではないでしょうか。2018年2月以降、本年2度目の調整局面でしたが年内はボックス圏で推移しそうです。
積立投資と下落相場
今年から開始したつみたてNISAで初めて資産運用を始めた方も多いでしょう。
毎月決まった日に、一定額で投資信託などを積み立てる、いわゆるドルコスト平均法を使った投資法です。ドルコスト平均法のメリットは、下落相場でより多くの株数を買えることです。ですから右肩上がりに一本調子で上がっていく相場より調整する局面は、むしろ歓迎すべきかも知れません。
そもそもつみたてNISAは長期投資を前提に作られた制度ですから、1年やそこらで見切るのは時期尚早です。ドルコスト平均法が最強だとは思っていませんが、S&P500などのインデックスファンドを長期・分散・積立することでリスクを低減させることができます。このことは『ウオール街のランダム・ウォーカー』でも推奨されています。
↓ほぼすべての投資家が推奨する『ウオール街のランダム・ウォーカー』
ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理
- 作者: バートン・マルキール,井手正介
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2016/03/10
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (7件) を見る
ブレない投資戦略
今回の下落を受けて、損切りした方も多く見受けられました。加えてウェルスナビなどのロボアドバイザーに資金を預けている投資初心者と思われる方の解約もあったようです。
WealthNaviからメール来たけど、わざわざCEOの柴山さんからメッセージとか、かなり売った人がいたんだろうなぁと察します。
— バンガード五郎 (@vanguard560) 2018年10月13日
あくまで自己責任ではありますが、相場は「売り」と「買い」です。先日のような下落相場では含み損の株を投げ売る人がいれば、逆にその株をバーゲンセールだと言って買っている人もいるということです。どっちが最終的に勝ちになるかは分かりませんが、投資経験が浅い人ほど、こういった下落相場を経験したことで何か失敗や気付きがあるはずです。できればその経験は今後の投資戦略に活かしたいところです。
一方、私が目指しているのは長期保有で資産運用をすることであり、一時的な急落で投資方針を変えたり、手仕舞いすることはありません。個人的にはつみたてNISAやiDeCoはマイナスに転じましたし、資産全体で僅かなプラスが出ている程度になっています。しかし、今回の下落客面でも投資ルールに従い、粛々とS&P500などのインデックスに投資し積み立てています。
今日以降、相場がどうなるか分かりませんが、この程度の下落相場は今後幾度となく訪れるでしょう。人間は感情を持った生き物であり、特にお金に関することは過敏になりがちです。その都度過剰に反応していては仕事も手につきませんし、身体がもちません。もし、そういった下落耐性に自信のない方は、株式相場を見ないようにするのも一法ではないでしょうか。
気絶してアホールドが最強と言われる所以ですね。
素人、初心者の投資成功のコツは、長期自動積立+気絶アホールド(投資していることを忘れるでも可)だと思います。子供達には、投資の大切さと方法論としての積立投資の偉大さを切に説いていこうと思っています。
— たかたろう (@takatarow) 2018年10月13日
投資元本の確保こそが常に最重要事項です。
皆さんご安全に!