バンガード五郎 ETFを買う

バンガードの低コストインデックスファンド・ETFをバイ&ホールド

資産寿命を延ばす【中】

バンガード五郎です。

将来のことはよくわからないけれど、とりあえず貯金はしているという人は多いと思います。しかし、いつ頃までにいくら用意しておけば良いかまで考えられている人はどれくらいいらっしゃるでしょうか。

前回に引き続き、人生100年時代に向かい「長生きのリスク」にどう備えるべきか、より具体的に考えてまいります。

 

夫婦世帯の年金支給平均額は191,880円

そもそも年金はいくらもらえるのでしょうか。

 

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出典:総務省家計調査年報

http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/nen/pdf/gy02.pdf

この表からは夫婦世帯で毎月54,519円の赤字になっていることがわかります。実収入が20万として考えた場合、不足分を補いさらに多少の余裕をもたせるなら毎月10万円をどこからか調達する必要があります。さてこの10万円をどこから捻出するかが問題です。退職時に2,000万の貯蓄があったとしても、そこから毎月10万円を切り崩すと16年ほどで底をつきます。つまり60歳で定年退職すると80歳までに資産寿命が終ってしまうことになります。

 

老後に向けてどうするか

若い人なら時間を味方につけ早めの準備も可能でしょう。しかし、ろくに資産も持たない人生の折り返し地点を過ぎた40歳後半の私の場合どうすればいいでしょう。

  1. とにかく長く働く(定年を遅らせる)
  2. 生活水準を引き下げる
  3. 投資による運用をする

以上の3点に尽きると思います。

定年を遅らせることにより月給をなるべく長くもらい、老後の期間を短くします。また今から勤倹貯蓄してなるべく投資に資金を回し配当を得るような方法をあわせて考えます。これこそ月給と配当金の共働きです。理想を言えば副業的なことも始めて、収入の複線化も図りたいところです。そして定年後は地方都市に移住し生活コストを下げてゆっくりと老後の生活を過ごしたいですね。

 

日本人が投資と無縁でいられる時代は終わった

前回、超低金利政策の現在、貯蓄だけでは今後の人生100年時代を乗り切れないということに触れました。今後は日本人も投資と向き合うことが不可欠となります。そのためには金融リテラシーの低い日本人はもっと投資に興味を持ち、真剣に勉強する必要があります。

先日あるサイトを見て驚いたのは、「年率2%なんて無理じゃないか」ということが書いてありました。確かに預貯金では無理な数字です。しかし米国株をやっている個人投資家に言わせれば2%なんて簡単だと思うに違いありません。

新聞を見ればダウやS&P500指数も載っているのに、「投資はギャンブルだ!」「外国株なんてもってのほか」などと考えて拒否反応を示し受け付けないガラパゴスな日本人には分からないのでしょう。

嘆かわしい話ですがこれが今の日本の現実です。しかし近い将来、預貯金だけの人は投資の『運用リスク』を回避することで、『長生きのリスク』を取ることになるでしょう。

 

Hiroさんのブログです。ぜひご覧ください!

growrichslowly.net

 

高齢化先進国ニッポン

日本は超高齢化社会の先頭に立っています。この問題にどう対応するか、世界は見ています。日本でもようやくNISAやiDeCoなど長期資産形成向けの主な制度は整いました。

18年の調査では一般NISAに比べ、つみたてNISAの利用者が25歳〜34歳に集中したそうです。収入の少ない若い世代が相対的に多かったこと、また3ヶ月で50万以上のつみたてNISAの口座が開設されたことを考えると、投資に対する裾野は広がりました。ですが今後は30年〜40年と積立投資できる世代だけでなく形成した資産を取り崩す世代への対応も必要となってくるでしょう。

 

NISAに求めること

NISAのお手本となった英国の個人貯蓄口座(ISA)制度は10年前に恒久化されました。

退職金などまとまった金額を非課税で運用できるNISAは重要です。金融庁もあれこれと考えているとは思いますが、日本はまだまだ遅れています。

個人的にはNISAに以下のことを望みます。

  1. NISAの恒久化
  2. 毎年120万円のNISA枠を生涯限度額制とする

1については現状2023年分で終了と一応の区切りがつけられています。しかし制度変更も含めて延長もしくは恒久化になる公算が大きいです。そして恒久化となれば、つみたてNISA(20年)との棲み分けがなくなり一本化となるでしょう。

次に2ですが、現状年間120万円のNISA枠を生涯1人当たり2,000万円までというふうに上限を決めてしまうものです。これは私の場合もそうですが、教育費や想定外の医療費などにより毎年安定して120万の投資資金を捻出できないことがあります。また逆にそれ以上投資に回せる年もあるためNISAをフル活用できていない状態です。2のように生涯の限度額を決めれば、余裕のある年時にまとめて投資することが可能になります。

上記2点が実現すれば、より使い勝手のいいNISAに生まれ変わるでしょう。仕事+投資に加えて制度の見直しで老後の資産運用がより強力なものとなります。出遅れた人にとっては国策が手伝えば挽回も可能ですので早急な対応が望まれます。

 

次回は資産寿命を伸ばすために何にどう投資すればいいのか考えてみたいと思います。